化学工学: 機能材料の設計と製造プロセスへの応用

 吉江建一(プロダクト・イノベーション協会理事)による、書籍「基礎系化学 化学工学: 機能材料の設計と製造プロセスへの応用 (東京大学工学教程)」が丸善出版より発刊されました(2023年5月31日)。

 本書は、産業界の実課題に対する化学工学体系の応用を追体験しながら学べる教科書であり、とくに重要と考えられる機能性材料の製造プロセスと機能解析、設計を中心課題としています。工学的な厳密性よりも現象をどれだけ大づかみできるようにするか、という観点で全体の構成を行っています。

 まず、化学工学モデリングの手法を俯瞰したうえで、反応工学,反応拡散系の事例を検討し、次に、有機半導体中のキャリア移動過程に関するモデリングを取り上げています。さらに、機能商品の分野では、微粒子複合材のハンドリングが欠かせないため、それらに関する事例についても解説しています。

 また、機能性材料の研究開発では、現象のモード転換と変動に対する考え方を身に着けておく必要があります。そのためのモデリングセンスの醸成を目的とした内容となっています。